ミランコビッチサイクル(Milankovitch cycles)
セルビア人で土木工学者から地球物理学者に転身したミランコビッチが1910年代から40年代初めにかけて提唱した、地球気候の長期的な変化が天文学的な要因によるとする仮説(3)。ミランコビッチは、地球の公転軌道の離心率の周期的な変化(約10万年周期)、自転軸の傾きの周期変化(約4万年周期)、および自転軸の歳差運動(約2.6万年周期)の三つの要素の影響が合わさって、地球の高緯度帯に入射する日射量が変動し、地球の氷河期が始まったり終わったりするきっかけとなると考えた(3)。